| 自然食 | ||
| 砂糖ずけ、油脂まみれにされた日本人 |
||
| 空前の健康ブームの背後で、「食の人体実験」が進行中 今、日本では最悪の食事による人体実験が進行中です。そう聞くと、みなさん、え? と思われるかもしれません。でも、今、若い女性や中年男性を取り巻く食生活の環境 は、かつてないほど危機的な状況なのです。サプリメント流行りの昨今、空前の健康 ブームといわれていますが、栄養素の種類だの、量だのといった枝葉のテーマが吹き 飛んでしまうほど、根本の大問題が戦後から現在に至るまで、進行中です。 今や、日々忙しいサラリーマン、あるいはスリムな体型にこだわる若い女性、そして グルメ大国になった私たちの胃袋の多くを満たしているのは、ご飯でも野菜でも魚で もありません。その大部分を占めているのが油脂(あぶら)と砂糖なのです。その現状 と危険性に、どれだけの人が気づいているのでしょう。 私は(著者)、管理栄養士として、病院の患者さんへの食事指導をしていますが、その 人たちのひどさに、日々、危機感を強くしています。今や、さまざまな病の8割は、食 事がその一因となっていると言っても過言ではないと感じています。 そして、若い女性のタレントさんたちの間で、乳ガンなどの婦人科系ガンが増えてい ることは何を意味しているのでしょうか。これまで、たくさんのガン患者さんたちの 食事指導をしてきた私は(著者)、あるとき、その方たちの多くに共通する食の問題に 気づきました。 それは、油脂や砂糖を食べ過ぎていること、そして、まともな主食を食べていないこ と。こんな食生活を続けてきたために、ガンのリスクを飛躍的に高めてしまっていた としたら、本当に悲しいことです。 |
||
| 美味しい食事の罠 著者 幕内秀夫 発行所 宝島社新書 |
||
| 沖縄・長寿食、本当の秘密 |
||
| 日本で昔から長寿の地域という印象が強いのは沖縄。その秘密はゴーヤ(にがうり)、 柑橘類の一種でビタミンCが多いシークワーサー、黒砂糖、ウコンなどにあるといわ れているが、それは業者の宣伝にすぎない。こうしたものばかりとっていたら偏食に なり、長生きするどころか短命に終わってしまう。 沖縄に長寿者が多い本当の秘密は、医食同源に基づいて食品同士を組み合わせ、バラ ンスのとれた美味しい食事をとっているからだ。統計をみてみよう。沖縄の死亡率は 全国平均よりも低い。その最大の理由は、3大生活習慣病の死亡率が低いこと。全国平 均と比べてガンは約12ポイント、心臓病は焼く16ポイント、脳卒中はなんと約35ポイ ントも低かった。(1995年、厚生労働省調べ)。沖縄の食事は中国に似て、豚肉や 油脂類をよくとる。15年から20年ほど前の沖縄の食生活を宮城重二・女子栄養大教授 が調べている。肉類は1日1人あたり90g前後で、全国平均の約70gに比べて1.3倍。 脂質の摂取カロリーも全カロリーの約30%を占め、厚生労働省が推奨している20〜25 %より多い。にもかかわらず3大生活習慣病が少ないのは、伝統的に食品同士の組み合 わせがよかったからだ。肉類は多いが、それ以上にガン、心臓病、脳卒中を予防する 成分を多く含む植物性食品をしっかりとっている。全国平均と比べて緑黄色野菜は1.4 倍、昆布は1.5倍、干ししいたけ1.8倍、豆腐は1.9倍くらい。この、動物性と植物性の 食品をバランスよくとる(陰陽のバランスに基づいた)食習慣が長寿の秘密だったと考 えられるのである。 沖縄の長寿「3C」でかげり 長寿県であった沖縄にも、近年かげりが出てきた。男性の平均寿命が、1985年までト ップだったのが、2000年の調査では長寿ベストテンから滑り落ち、全国平均を下回っ た。女性の場合はまだトップの座を占めているが、寿命の延びはあまりよくない。し かし、意外な点に気づく。65歳以上の高齢者がさらにどれくらい生きられるかを平均 余命では、男性は18.45年で全国一である。さらに100歳以上の長寿者は10万人あたり 39.5人と、これも全国一多い。実は沖縄県の平均寿命を引き下げる原因は、15〜45歳 の人の死亡率が全国平均を上回ったからなのだ。なかでも30代以上で糖尿病や肝臓病 で死亡している人が多いという。この年代は戦後生まれの若い世代であり、米国の占 領下で生活習慣が大きく変化している。これを沖縄のある医師は「3C」という言葉で 表している。一番目のCはコレステロール値の上がりやすい食品、つまりファストフ ードをよくとるようになったこと。第二のCはシガレットつまりタバコを吸う人が増 えたこと。三番目のCはカー。車に乗る機会が多く運動不足になったこと。これに加 えて、生活習慣病を防ぐ野菜・豆腐をたくさん使うチャンプルーなどの郷土料理をと る人が減ってきたことが大きい。行事のとき以外はあまり飲まなかった泡盛を、よく 飲む人が増えてきたのもマイナスだ。こんなことから肥満が増え、糖尿病や脂肪肝が 多くなった。野菜不足は日本人全体にもいえること。沖縄の教訓を反面教師としたい。 |
||
| 21世紀の医食同源 著者 新居裕久 ベターホーム出版局 | ||